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ボロニーズのIBD(炎症性腸疾患)について

ボロニーズに割と多いとされている、普段起こりやすい症状に、下痢、嘔吐、食欲不振(食ムラ)などがあります。どうもときどき吐いてしまう、下痢をすることがある、下痢まで行かなくてもいつも軟便気味である、食欲がない、食べ方にむらがあるなぁ~などということはありませんか。「うちの子は、どうもお腹が弱いようで」などという言葉を耳にします。しかし、このお腹の不調と言うことについては、気をつけなければいけません。

 ある病院では、下痢や嘔吐があるわんちゃんを調べたら、50%以上がIBD(炎症性腸疾患Inflammatory Bowel Disease )だったというデータもあります。
 IBDは原因はよく分からない病気なのですが、ボロニーズにはよく発症するといわれている病気の一つでもあります。文字通り腸に炎症を生じる自己免疫性疾患です。その中で一番多いのは、リンパ球形質細胞性腸炎ですが、その他にも好酸球性腸炎(犬では少ないのですが、ボロニーズではこの腸炎が見られたという報告があります)、好中球性大腸炎、肉芽腫性大腸炎、組織球性潰瘍性大腸炎などがあります。実際上は、この区分けはあまり重要ではないでしょう。
 それよりも大事なのは、下痢や嘔吐は、他の原因でも起こります。どこかに癌ができてしまっていたり、あるいは細菌感染でも起こります。そしてIBDの可能性もあります。それぞれで、治療法が全く違います。ですから、何が原因で、下痢や嘔吐、食欲不振や、食ムラが起こっているのか鑑別しなければなりません。
 下痢や嘔吐の程度によってまた食欲不振の程度によっても診断方法も変わってくるのでしょうが、便検査、血液検査、エコー検査、などなどで、原因の特定にアプローチします。消去法で、癌の可能性、細菌感染の可能性などを消去していくと、IBDの可能性が一番大きいということになります。
 きちんと確定診断するためには、内視鏡検査をして組織の一部を採取して検査をする、と言うことになります。しかし、麻酔下で検査しますし、検査自体にリスクがないわけではありません。その状況によって内視鏡を強く薦められる場合もあれば、IBDと想定して治療を始めるように薦められる場合もあるでしょう。
 どちらにしろ、IBDは完治は望めない病気です。なので、できるだけ早く治療を始めることが大切です。抗生物質、抗炎症薬、免疫抑制剤(ステロイド)などが使われ、症状に合わせて下痢止めや、吐き気止めも使われます。このような投薬も大切ですが、一番大切なのは、その子の体に合わないもの、アレルゲンを完全に除去したお食事を徹底することや、安心して使えるプロバイオティクス、酵素などのサプリメントを用いることも大切でしょう。お食事については、とってもデリケートなので、その子にあったお食事を見つけるまでに、試行錯誤しなければならない場合もあります。また、強い作用がある投薬、や、内臓に負担がかかる投薬は避けたい、けれど病気には投薬が必要、となった場合には、必ず薬害を防ぐために、解毒をしてあげましょう。
 お腹が弱いと甘く見て、放置してしまうと、悪化して腸から栄養を吸収できなくなってしまい、死に至ることもある病気ですので、ちょっと何回か吐いてるようだ、便も少しおかしいし、といった段階でぜひ信頼のできる医療レベルの高い病院を受診しましょう。

舌や歯茎の色は・・・?

ボロニーズは稀少犬であり、一般犬種がたどってきた歴史とはイレギュラーなブリーディングの歴史があるため、一般犬種の知識が、稀少犬ボロニーズには必ずしも当てはまることがないことを、このブログでは発言してきました。

稀少犬としての健康上のリスクがどこに現れるか分からないし、しかも、大変繊細な犬種なので日常生活でいつも、健康上の気を配り、異常がないかどうかに注意を払うことが大切であると思っています。元気だから大丈夫とは決して言えない、病気がある子、病気にかかってしまった子は、必ずどこかでそのサインを出しているので、そのサインを見逃さないであげて欲しいと考えます。

今日のテーマ、舌の色、歯茎の色も普段、みなさん、愛犬ボロニーズとの毎日の生活の中で気にしてあげているでしょうか?口の中を見てあげることはどの程度あるでしょうか?歯磨きの時も歯茎の色や、舌の色を気をつけてみるでしょうか?

家族である大切なボロニーズが、最近どうも舌の色が赤黒かったり白っぽかったりする、歯茎の色が薄く白っぽい様な色をしているというようなことはありませんか?様子を見ていると、何となく最近、お散歩の後に元気がないとか、それに加えふらっとしたり、どこかにぶつかることがある・・・。といったことがあったら、もしかすると貧血になってしまっているかもしれません。貧血と言えば、私の記憶では遠い小学生の頃、暑い校庭で長い校長先生のの話を聞いていて、血の気がひいて倒れそうになったりという脳貧血のようなことをおこしたことがありました。人間ならふらふらしちゃったとか、気持ちが悪くなって気が遠のくような感じになったちゃったとかと言えますが、ボロちゃんは言えないので、飼い主さんが察してあげなければなりません。おかしいなと思ったら、血液検査を受けてみましょう。獣医さんが説明して下さいますが、RBC、Hb、Htといった項目のどれか、またはすべての値が基準値より低く出てきたら貧血です。
 「私は生まれつき貧血気味で」という人がありますが、犬の場合には生まれつき貧血ということはありません。なんらかの原因があって貧血になっています。この貧血ですが、原因が山程考えられます。血液(特に赤血球です)は正常に造られているのに、どこかで出血してしまっていて貧血が起こっていたり、あるいは心臓弁膜症のように、せっかく造られた血液が肺や、体全体にきちんと送られないために貧血が起こったりと言うこともあります。
 怖い状態に「溶血性貧血」があります。これは、赤血球が正常かそれ以上に造られているのに、本来の寿命で働けずに、どんどんすぐに死んでいってしまう状態で、貧血になります。有名なものには、「たまねぎ中毒」があります。絶対に犬には食べさせてはいけないたまねぎで中毒を起こすと、この溶血性貧血を起こしてしまいます。たまねぎ中毒などは注意して防げば良いのでしょうが、自己免疫性溶血性貧血というのもあります。これは何かの理由で自分の赤血球に対する抗体ができてしまって、どんどんそれを破壊してしまい、貧血状態がひどくなってしまいます。
 貧血の中には腎性貧血という貧血もあります。腎臓で造血ホルモン(エリスロポエチン)が造られています。ですから、腎臓が悪くなってしまうと、この造血ホルモンが不足してしまうのです。この場合には、腎臓が造れなくなってしまったエリスロポエチンを注射する治療法があります。昔は、そとから自分が造ったのではないエリスロポエチンを入れることで、エリスロポエチンに対する抗体ができてしまい、もともと自分で造っていたエリスロポエチンまで働かなくなってしまうリスクが大きくありました。それが、最近は技術が進み、抗体ができにくい注射液が造られています。この注射をすることについても、貧血が血液検査などで、腎性貧血であることが分かり、エリスロポエチンが不足しているかどうかをきちんと測定し治療していくことになります。
 いずれにせよ、すこしでも早く、貧血に気づいてあげることが第一のことでしょう。大切なボロちゃんの様子、舌や歯茎の色など、日頃から注意してチェックしてあげて下さい。もし色に異常があったら、血液検査をしてあげてくださいね~。

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